どうも。しゅんすけです。
足るを知る教育シリーズ「正解・成果・成功主義からの脱却」その3です。(^^)
ちょっとお堅い話が続きましたが、誰にでも当てはまる内容だと思うので飽きずに読んでもらえたら嬉しいです。笑
最終日は「成功」ではなく「失敗」を好きになるです。
失敗については度々ブログでも取り上げてきたテーマではあるんですが、ぼくの教育のキーワードであることは間違いないです。
失敗は大切って言われながらも、これほどまでに嫌われている(指導者からも学習者からも)ものもないなって・・・。
口にするのは簡単なんですけど「本当にできているか?」と聞かれると正直自信がないことがほとんどです。
今日は、そんな失敗について掘り下げていきたいと思います。
どうぞご覧ください。(^^)
成功主義
ではいつも通り「成功」という言葉の意味から考えていきます。
成功とはある目標を達成すること。上手くいくことなんて意味があります。
そして、教育の場面では「できた」「上手くいった」なんて場面がイメージできますね。
じゃあ、もうちょっと掘り下げて「成功主義」ってなんなのかというと、この「できた」「上手くいった」っていう状況を目指すことを言います。
一見するといいことのようにも見えますが、成功するっていう状態は実は狭い世界での話であることが多いです。
どういうことかというと、例えばぼくが企画するようなキャンプでは、子ども達が包丁を使って野外炊事をする場面があります。
そして、その中で野菜を切っていたとします。
子ども達は野菜を切った経験が不足しているので、細かく切ることができません。
お鍋でコトコト煮込んだものの、野菜の中までは火が通らず、ちょっと硬い野菜になってしまいました。
これは、はたから見ると「失敗」でしょう。
でも、子ども達視点で考えてみると「なんで硬かったのかな」「食感はシャリシャリ」「まあ、ちょっと硬いけど美味しい」「これは食べられない・・・」などなど、様々な感想が出てきます。
一方、なんの問題もなく「成功」してしまった場合はどうでしょう。
「あー。いつもお母さんが作ってくれるのと同じ。美味しかった」
こんな感じで終わっちゃうんです。笑
美味しいっていうのは大事です。
でも、学びっていうことで考えると、成功主義は浅くなってしまう傾向があるとも思っています。
失敗主義
では続いて「失敗」についてです。
失敗とは何らかの原因で目標が達せられないことです。
成功の反対ですね。
先ほどの例でいえば、美味しいご飯を食べるっていう目標のために調理した。
ご飯が美味しかった→成功
ご飯が美味しくなかった→失敗
こんな感じになります。
で、成功主義のところでも説明しましたが、失敗には多くの感想がついてきます。
これは実は自然なことで。
あなたも身に覚えがないですか。
振り返りすると、失敗にばかり目がいくってこと。
振り返りじゃなくて、気がついたら反省会になっているってこと。笑
(振り返りが反省会になるのはあんまり好きじゃないんですが・・・。笑)
それは、人間の脳みそは良いことよりも悪いことをよく記憶するからなんです。
学校のテストでもそうですよね。
仮に点数が90点だったとして、そのテストのどこに目がいくかって言ったら、当然間違った10点分の問題ですよね。
当たり前です。
間違っても「ぼくはどうやって90点分の正解を導き出したんだ?」なんて自分の世界に浸る人は、まずいないわけです。笑
だからこそ、失敗にはたくさんの感想がついてきます。
そして、それらの感想っていうのが、学びを深めてくれるんです。
ふたき草では、この学びを大切にしています。
人それぞれが自分なりの失敗ができる環境。そんな環境を作っていきたいと考えています。(^^)
成功ではなく失敗を好きになる
はい。ということで、成功と失敗についてでした。
失敗っていうのは成功よりも多くの学びを含んでいるので、大切にしていきたいものの1つです。
でも「とはいえ失敗したくない」と考える人もまだまだいるんじゃないでしょうか。
頭では「失敗することは大切」「最初からできた人はいない」なんて思っていても、いざその場になると失敗することを念頭にやってみる人はなかなかレアな存在です。笑(素晴らしいと思いますけどね!)
ではどうするか。
やっぱり環境作りだと思うんですよね。
失敗ってなんでしたくないと思いますか?
色々理由は考えられますが、ぼくが思う理由のひとつは
「失敗すると恥ずかしい」
っていう恐怖心みたいなのが植え付けられているんだと思います。
それは、今まで生きてきた人生の中で犯した様々な失敗の場面にまでさかのぼります。
小さな頃、テーブルのコップをひっくり返してしまった時の母親の顔、目つき。
学校で窓ガラスを割ってしまった時の先生の声。
部活動でミスをしてしまった時の仲間からの叱責。
会社でやらかしてしまった時の上司からの注意。
などなど、挙げればきりがない程考えられますが、これらの失敗の場面を思い浮かべてみてください。
その時、周りの人はどんな顔をしていますか?そしてどんな目をしていますか?そしてどんな声でしょうか。
それらのイメージが、失敗が恥ずかしいという感情を生み出しているんだと思います。
つまり「安心して失敗できる環境」がないんです。
ふたき草では、この環境を作っていきたいと考えています。
よく聞く「失敗したっていいんだよ」っていうのは大切です。
でも、正直弱いとも思っています。
失敗したっていいという言葉には「失敗しなかったら『もっと』いい」という大人の隠れたメッセージがあります。笑
ではなく「失敗が大好き」「失敗してくれなきゃ困る!」くらいに極端に。大袈裟に言っても良いんじゃないかと考えているんです。そして実際に娘にはよく言っています。笑
そんな娘が失敗に対してどんな感情を抱いているかは不明です。
でも、一人でもそんな大人が近くにいれば、失敗するってことに対して、多少なりともポジティブな感情を持ってくれるんじゃないかと淡い期待を寄せているところです。(^^)
はい。では3日間に及ぶ「正解・成果・成功主義からの脱却」はこれで終了です。
実は、これら3つの主義は前職時代にお世話になった上司から教えてもらった言葉なんです。
その言葉を自分なりに解釈しつつ、新たな価値観を加えてみました。
それこそ「正解」がある問題ではないですが、自分が何を大切にしていくのかってことは、自分の言葉で語れるようになっておきたいと改めて思った3日間でした。
では、今回は以上です。
引き続きよろしくお願いいたします。(^^)
(しゅんすけ)