「正解」ではなく「最善」を考える ~正解・成果・成功主義からの脱却~

教育・子育て・遊び

どうも。しゅんすけです。
今日から3日間は「足るを知る教育」の話です。
ちょっとお堅い感じになるかもしれませんが、教育と言っても「学校教育」「青少年教育」「家庭教育」もっと広く捉えれば、他人とのコミュニケーションや、自分自身の学びについても教育と言えるかもしれません。

そんな教育ですが、現在の日本では「正解・成果・成功」主義が広まっていると感じています。
ふたき草では、この3つの主義を変えていきたいと考えています。どんな風に変えていきたいかというと「最善・結果・失敗」主義です。(^^)

変化の激しい現代においては、これら3つの原則に則って教育することが大切だと考えているからです。

教育に関心のある人、子育て中の人、色々な立場の人と一緒に考えていきたいので、ぜひご覧ください。
では、どうぞ。

正解主義

ではまず、正解主義についてです。
正解主義とは、読んで字のごとく「正解」を見つけて実行することが正しいとする考え方です。

一見すると正しいことのようにも感じますが、ぼくはこの考え方はあまり好きじゃありません。
なぜなら、正解というのは視野を狭めてしまうというリスクを抱えているからです。

どういうことかというと「正解」を一度知ってしまうと、それ以外の方法は全て間違っていると考えてしまって、柔軟な発想や課題解決能力が失われてしまうということです。

以前こんなことがありました。
とあるキャンプ(前職で企画した教育キャンプです)で、大学生を対象に、野外スキルを身につけるための指導を行っていた時のことです。

雲一つない天気の中、大学生と一緒にカレー作りをしていて、自分たちで薪を割り、火をおこして、調理をする。そんな活動の中で安全管理だったり、火をおこす技術だったりを身につけるものです。

そうして活動していると、あるグループが目にとまりました。
既に他のグループは火をつけ、野菜を炒め始めているのに、そのグループだけはまだ火がついていないようです。

近づいて行って「どんな感じー?」と声を掛けると、

「全然火がつかないです・・・」

今にも泣きそうな感じです。
そして、その次に発した言葉が衝撃的でした。

「教科書が欲しい・・・」

なるほどー。
これが正解主義かって、その時学びました。

今の子どもたちは(いや、大人もですが)小さい頃から様々な正解を教えられます。
学校のテストでは○や×、ときには△をくれる先生もいますが、まあ自分の出した答えに正解不正解をつけられる経験を嫌というほど積みます。

その結果、1+1は2以外ないということを、なんの違和感もなく受け入れる感覚が育つんだと思います。

当然、算数のテストで1+1の答えは2です。
でも、実際の暮らしの中では1+1が2以上になることなんてよくあります。
反対にマイナスになることだってありますよね。

暮らしはテストじゃありません。
教科書があったって、そこに火のおこし方は書いていません。書いてあったとしても、それが正解とは限りません。

こんな感じで、常に間違わないように正解を探すのが「正解主義」だと考えています。

最善主義

では一方で、ふたき草が大切にしている「最善主義」について説明します。
最善主義とは、その時に自分ができる最善を考えて、最良の結果を得るために実行することです。

正解主義では手段に着目しますが、最善主義では結果に着目します。
先ほどの例をもとに説明しますね。

野外炊事で火がおこせないグループがあります。
で、火をおこすということに悪戦苦闘し続けます。
教科書がほしい・・・。上手に火をつける方法が知りたい・・・。

こんな感じでイライラしていくのが正解主義です。笑

一方最善主義は、火がつかないとなった時、自分たちが望んでいる結果に目を向けます。
火がつかない→火をつけたい→なんで?→カレーを作りたい→なんで?→お腹が減ったから
こんな感じです。笑

だとすれば、火をおこすことは必ずしもマストじゃないんじゃないか?ってことに気がつきます。

そうすれば、上手に火をつけている隣のグループに頭を下げて、火をもらってきたっていいわけです。
それだって立派な交渉術です。

自分たちで火をつけるっていう正解にこだわりすぎて、お腹が減っている状態を続けるより、いくらか健全な気がします。笑

別に火をもらうのが正解だって言いたいわけではありません。
正解を探すんじゃなくて「自分が何をしたいのか」そのことと向き合うことが大切だって話です。

そうすれば、その中で自分に何ができるかってことがおのずと見えてきます。

これが、その時に自分に何ができるか考える「最善主義」の考え方です。(^^)

正解ではなく最善を考える

はい。ということで今回は正解と最善の違いについてでした。

ふたき草では、この「最善主義」を大切に人と関わっていきたいと考えています。
変化の激しい現代では、正解と呼べるものが少なくなりました。

正解を求めていてはいつまでたっても、自分の頭で考える力は身に付きません。
既にある正解っぽいものを追い求めるのではなく、その時の状況を見極め、自分の望む結果と向き合い、自分に何ができるのかってことを考える。

そんな風に「最善」を考えることのできる教育をこれからも実践していきたいと思います。(^^)

それに、最善を考えるのって面白いですよ?笑
自分がやりたいことを実現するためには、今の自分に何ができるのか。そんなことを考えながら日々過ごしています。

では、次回は「成果ではなく結果を意識する」です。(^^)
今回は以上です。

(しゅんすけ)