布おむつのメリット?体験して感じた使い方・洗い方などを詳しく説明

布おむつ 教育・子育て・遊び

布おむつのメリットや暮らしに取り入れるための具体的な方法について説明します。「興味はあるけど自分にできるか不安」「手間が多くて大変そう」などの不安を抱える人のために、実際に布おむつを体験して感じたことや続けるためのコツをお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。

布おむつについて

布おむつとは、洗って繰り返し使うことのできる布製のおむつのことです。一般的には布おむつ本体とおむつカバーに分かれていて、おしっこやうんちは布おむつ本体でキャッチします。おむつカバーが汚れていなければ布おむつだけ交換することで何度か使用できるようになっているのが特徴です。

布おむつのメリット

布おむつには様々なメリットがあります。実践の中で感じた代表的な4つのメリットを紹介するので参考にしてみてください。

布おむつのメリット1 環境へ配慮した暮らしができる

布おむつを使うと、ゴミを極力出さず、環境に配慮した暮らしをすることができます。赤ちゃんにはおむつが必要ですが、紙おむつを使っていると年間で大量のゴミがでます。我が家でも紙おむつを使っていた時は、1週間でゴミ袋を2枚以上は使っていたのに、布おむつに変えてからは1週間に1枚以下に減りました。

また、紙おむつはおしっこやうんちは含まれているため、焼却炉で燃やすのにも通常よりも多くのエネルギーを必要とします。結果、CO₂の排出量増加、気候変動などの問題にも関係するのです。

環境に配慮した暮らしがしたいと思っていた僕たちには、ピッタリのアイテムでした。

布おむつのメリット2 経済的な負担が減る

布おむつは紙おむつに比べて経済的です。どちらのおむつも使うメーカーや使用頻度によってばらつきはありますが、平均して布おむつの方が50,000円~100,000円程度経済的です。

布おむつは初期費用が高くなる傾向にあります。我が家は、おむつカバーと布おむつ本体をセットで2万円程度かかりました。一方紙おむつは、初期費用はかからないものの1,000円~3,000円のランニングコストが2年間以上続きます。

もし、同じおむつを使い続けたとすれば布おむつの方が断然お得。家計にもありがたい限りでした。

布おむつのメリット3 赤ちゃんの肌に優しい

布おむつは赤ちゃんの肌に優しいというメリットもあります。布おむつに多く使われるコットンは柔らかいのが特徴です。生まれたての赤ちゃんのデリケートな肌には、この柔らかさが大切です。

また、紙おむつには様々な化学物質が含まれています。そのため、赤ちゃんの肌に直接触れることで経皮毒(けいひどく)の心配もあるでしょう。経皮毒とは、皮膚を通過して体内に入り込む毒素のことで、アレルギーやアトピーなどの原因のひとつとも言われています。

肌への影響は個人差がありますし、どの赤ちゃんも布おむつで肌荒れしないわけではありませんが、自然な素材の方が、親子共に安心して過ごせるというメリットはあります。

布おむつのメリット4 赤ちゃんとのコミュニケーションが増える

赤ちゃんとのスキンシップが増え、コミュニケーションの機会が充実します。生まれたての赤ちゃんとのスキンシップはとても大切です。布おむつは紙おむつに比べて交換の回数が多くなるので、必然的にコミュニケーションの機会が増えます。

そうすることで、「今日はおしっこの回数は多かったな」「一回にするおしっこの量が増えてきた」など、赤ちゃんの体調面にも自然と気がつくようになります。

紙おむつでは、赤ちゃんが不快感を感じにくく、長時間放置していても泣かないため、赤ちゃんのちょっとした体調の変化に気がつきにくいこともあります。布おむつで、あえて不快感を覚えてもらい親子のコミュニケーションをとることができれば有意義な親子時間をとることができるでしょう。

布おむつのデメリット

布おむつのデメリットは、汚れたおむつを洗う手間が増えるということです。その手間の中でも代表的な3つの手間を紹介します。

布おむつのデメリット1 洗い物が増える

布おむつの大きなハードルの一つが、使用後のおむつ洗濯です。当然、繰り返し洗って使うことを前提に使用することになるので洗い物が増えるのは当たり前のことですが、毎日繰り返していると疲れてしまうこともあります。

赤ちゃんや布おむつの使い方にもよりますが、一日に10枚~20枚程度は洗う必要があるので、洗い物の増加はデメリットと言えます。

布おむつのデメリット2 おむつ替えの回数が増える

布おむつに移行すると、おむつ替えの回数が増えます。布おむつは、紙おむつと比べて赤ちゃんが不快感を感じやすいという特徴があります。そのため、おむつ替えをしてほしくて赤ちゃんが泣くことが多くなるでしょう。

結果、おむつ替えの回数が増えますが、その分赤ちゃんの体調の変化に気がつくことができたり、コミュニケーションの機会になったりするので、人によってはメリットとも捉えられるかもしれません。

布おむつのデメリット3 つけ置き洗いをする必要がある

布おむつは、洗濯前に予洗いやつけ置き洗いをする必要があります。普段の洗濯では、洗濯物を洗濯機に直接入れてそのまま回している人が多いと思いますが、布おむつの場合は、その手順にもうひと手間加える必要があります。

この手間を惜しむと、おしっこやうんちがついた布おむつと、家族のTシャツやズボンが混ざってしまい、衛生的ではないので必ず行うようにしましょう。

布おむつの使い方・洗い方

布おむつは、おむつカバーの中に布おむつ本体を入れて使います。おしっこやうんちが出たら、汚れた布おむつを交換しましょう。場合によっては、おむつカバーが汚れてしまうこともあるので、その場合はカバーも交換することになります。

布おむつのパーツ

布おむつのパーツは大きく2つあります。

  • 布おむつ
  • おむつカバー

さらに布おむつには「輪おむつタイプ」と「成形おむつタイプ」があり、用途によって使い分けます。輪おむつタイプは、1枚の布の端を縫い合わせ筒状になったものです。たたみ方を工夫することで様々な使い方ができるのが特徴です。

一方成形おむつタイプは形が決まっており、そのまま当てることができるので簡単に使うことができます。その分吸水量は多くないので、おしっこの量が多い時は漏れてしまうこともあるので注意が必要です。

おむつカバーにも「テープタイプ」と「パンツタイプ」があるので、状況によって使い分けるといいでしょう。

布おむつの着け方

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布おむつの着け方は、基本的に紙おむつと変わりません。おむつカバーと布おむつが独立しているので、布おむつがずれないように注意してあげることが大切です。

着け終わったら、おむつカバーから布おむつ本体がはみ出していないか確認してあげると、おしっこ漏れを防ぐことにつながります。

布おむつの交換方法

布おむつは、基本的に排泄毎に替えてあげるようにしましょう。紙おむつは吸水量も多く、速乾性もあるので長時間交換しないということも場合によってはあるかもしれません。しかし、布おむつは吸水量が少ないので長時間交換しないと漏れてしまいます。

おしっこやうんちが出たら、汚れた布おむつを取り外し、ガーゼやおしりふきで綺麗にしてあげます。少し乾燥させた後、新しい布おむつに交換すれば完了です。

我が家では、交換するときに新しい布おむつと、プラスチックのボウルを準備しています。紙おむつであればテープでとめて床に置くこともできますが、布おむつだと置く場所に困るからです。

布おむつの洗い方

布おむつの洗い方は以下の手順で行います。

①予洗い
汚れた布おむつを手で洗います。うんちの場合はシャワーの水圧で流すか、もみ洗いをして汚れを落とします。
②つけ置き洗い
布おむつ全体が浸るくらいの水にセスキ炭酸ソーダを大さじ1杯程度溶かし、汚れたおむつをつけ置きます。(3時間程度)
③洗濯機での本洗い
洗濯機の通常モードで洗います。

我が家では、朝に洗濯機を回すので、前日に出た布おむつは1晩つけ置きし、翌朝洗濯機に入れるというルーティーンで行っています。

紙おむつとの違い

おむつの種類費用手間環境への影響
布おむつ初期費用がかかる(2万円程度)がランニングコストはかからない洗い物の手間が増えるゴミが出ないので、環境に配慮した暮らしができる
紙おむつ初期費用はかからないがランニングコストがかかる(2年間で10万円程度かかる場合もある)捨てるだけなので手間はかからない大量のごみが出てしまうので、環境への負荷が懸念される
布おむつと紙おむつの違い

布おむつと紙おむつの大きな違いは「費用・手間・環境への影響」です。
費用面については、メーカーや使用頻度によって大きく異なるので参考程度ですが、使用期間が延びる程布おむつの方がコスパが高くなります。

手間については、布おむつの方が断然多くなります。人によっては、外出中は紙おむつを使うなど、工夫して使用しているケースもあります。

環境への影響は、布おむつの方が少なくて済むでしょう。SDGsなどに注目が集まっている現在、無関心ではいられない問題でもあります。

我が家のおむつ事情とおすすめの布おむつ

我が家では、0歳の息子と3歳の娘が布おむつを使用しています。娘は2歳の頃から、息子は生後3か月からデビューです。途中で紙おむつに頼った時期もありましたが、基本的には、継続して布おむつ育児をすることができました。

慣れるまでは洗い物など大変なこともありましたが、慣れてしまえば問題なく続けられます。一番大変なのは外出中のおむつです。まず荷物が大量になります。いつ出るかわからないおしっこやうんちを想定して準備するのは、なかなか骨が折れる作業です。

数年間布おむつを続けてきた経験から、現在使っている布おむつの特徴とおすすめポイントを紹介します。

○kucca
・オーガニック。裁縫にもこだわる製品や背景に温かみがある。
・柄の種類が豊富で可愛い。
・成形おむつについたウンチ汚れが落ちやすい。
・股のところで開閉できるパンツタイプのカバーは、立ちながらのおむつ替え時に便利。

○Pekpi
・ペットボトルの再利用という製品のバックグラウンドに惹かれて購入。
・カバーの中身は同じメーカーのものでなくても使えることを(推奨は同メーカーだけれど)公式サイトで伝えてくれたことが、別メーカーの布おむつを持っていた我が家にとって好印象でありがたかった。
・おむつカバー全体が布のものに比べ、漏れることが少ないのでストレスが減って使いやすい。
・スナップボタンが沢山ついているので、幅広いサイズに長く対応できる。

○プリスティン
・取り組みを応援したい素敵な企業。
・装着がシンプルで使いやすい。
・見た目がシンプルで好み。
・メルカリで新品未使用のものを少し安く購入。

布おむつは実際大変です。替えるのが面倒なときもあります。でも、環境への影響や子供の肌への影響など、自分たちが大切にしたいことを優先したら、布おむつという選択になりました。それに、慣れてしまえば子供の体調の変化にも気がつくことができるし、むしろ楽しみながらおむつ替えをすることもできます。

布おむつに興味がある人は、ぜひ一度チャレンジしてみて欲しいと思います。