子どもを待ってはいけない理由

教育・子育て・遊び

どうも。しゅんすけです。
「子どもが自分で行動するのを待つ」
子育てや教育の仕事をしていると、こんなことを言われたことのある人は多いんじゃないでしょうか。

子どもに限らず、誰か、または何かを「待つ」ってことは生きていれば何度もあると思います。

でも、これって実は、あんまりおすすめできない方法です。
(各方面の先生方に怒られそうですね。笑)

では、何がダメなのかですよね。
今日は「子どもを待つ」ことについて書いていきたいと思います。

マシュマロテスト

昔アメリカでこんなテストが行われました。
それは「マシュマロテスト」です。

ご存じの人も多いかもしれませんが、知らない人のために簡単に説明します。

幼児の目の前にマシュマロを置き、食べていいよと伝える。

でも、今から先生が部屋を出て、帰ってくるまで待つことができたら、もう一個マシュマロを追加で食べることができるよと言って、部屋を出る。

そして、子どもが待つことができるかどうかを観察します。

で、当然ですが、待つことができる子と、できない子がいますよね。
色々な結果が出ているんですが、待つことができる子とできない子の大きな違いはなんだと思いますか?

それは

「マシュマロから気を逸らすことができたかどうか」

ということです。

待つことができた子は、先生が出ていったあと、別のおもちゃで遊んでみたり、歌ってみたり、外を眺めてみたり・・・。
やり方はそれぞれですが、自分なりの方法で頭の中から「マシュマロ」を追い出すわけです。

一方待てない子は、じっとマシュマロを見つめたまま、苦悶の表情で我慢するんです。
で、結局待てなくなって食べてしまう・・・。
こんな感じです。

つまり、マシュマロを食べることを我慢した子、待った子は結果待つことができず、別のことをしてある意味「待っていなかった子」が結果的に待つことができたわけです。

「待つ」にはエネルギーが必要

これは、普段の暮らしでも言えることです。
例えば子育てしていれば「待つ」ことってたくさんあるじゃないですか。

子どもが食べるのを待つ。
子どもが自分で気がつくのを待つ。
子どもが自分で見つけるのを待つ。などなど・・・。

特にぼくは教育の仕事をしているので、「子どもを待つ」ことが大切だと耳にタコができるくらい言われてきました。
「子どもの学ぶ機会を奪わない」みたいな話です。
(このこと自体は大切なことです)

でも、待つのって難しいんですよ。
なんでかって言うと、マシュマロテストの例でも言えるように「待つ」ためにはエネルギーが必要で、そのエネルギーはどんどん消費されていくからです。

これが適切なたとえ話かわかりませんが、RPGゲームとかでHPとかMPってあるじゃないですか。(知らない人はごめんなさい。体力とかマジックポイントってやつです。)

あれって、ポイントがなくなると、使いたい魔法が使えなくなったり、体力が切れてゲームオーバーになったりするわけです。

待つことも同じことです。
待つためにはエネルギーが必要で、そのエネルギーは待っている間、ずっと消費し続けています。
そして、ポイントがゼロになったところで、待つことができなくなり、余計なことを言ったり、手を出してしまったりします。

だから「待つ」って、忍耐力があるとか、意志が強いとかそんな根性論の話ではなくて、エネルギー量の問題なんです。

どんな意志が強い人でも、ずっと待つことはできないんです。エネルギーがなくなってしまったら、待つことはできません。

待つのが上手に見えている人は、このエネルギーの消費を抑えているだけなんです。

だから、子どもまたは、人を待つときは「待たない」ことが大事になってきます。
わかりにくいですね。笑

具体的に言えば、子どもが何かするのをじっと見つめて待つんじゃなくて、違うことをしちゃうとか、待ち合わせに遅れた友達を意識しながら待つんじゃなくて、どっかの店に入って買い物しちゃうとかです。
(待ち合わせに遅刻されてイライラしている人って、ずっとその人のこと考えているんだと思います・・・)

子どもを「待たない」心構え

はい。ということで「待つ」についてでした。

子どもを待たなきゃ!
手を出しちゃいけない!
子どもの学びの機会を奪っちゃいけない!

真面目な人ほど、こんな感じでずっと待ち続けます。
結果「なんでできないの!」とか怒りが込み上げてくる。

そうするとお互いきついですよね。
楽に行きましょう。(^^)

一旦距離を置いて、「待たない」
そうすることで結果的に「待つ」ことができるようになります。

PS.
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(しゅんすけ)